競争より共創
2020年02月10日
先日のチームビルディングは、お客様からの要望で競争ではなく共創できるプログラムがいいとのこで、巨大なバルーンランタンづくりを行いました。
チーム全員でミッションを記入し、巨大なバルーンランタンを制限時間内に作成するものです。
ところで成果につながるコミュニケーションに必要な要素として下記のような研究結果があります。
■成果につながるコミュニケーションの3要素
組織論的の分野にも、面白い研究があります。
アレックス・サンディ・ペントランドによる研究です。
この研究では、組織の構成員全員にバッジを付けさせます。そのバッジには、コミュニケーションの「量」や、コミュニケーションをとったときの「状態」をデータとして集める機能があります。バッジを通じて100種類ぐらいのデータが取れるらしいです。すごいですよね。
組織の全員にそのバッジを付けさせて、コミュニケーションを観察した結果、「成果につながるコミュニケーションの3要素」がわかりました。
コミュニケーションの「熱量」、チーム全体への「関与」、外の世界へと向かう「探索」の3つです。
順に見ていきましょう。
①コミュニケーションの「熱量」
この研究では、コミュニケーション量のことを、コミュニケーションの「熱量」と呼んでいます。
「熱量」とは、コミュニケーションの「種類(例:対面、メール、電話)」とその「回数」を掛け合わせたものです。
研究の結果、「対面での回数が多い方がチームのパフォーマンスが高い」ということがデータで明らかになりました。
たくさん話した方がいいというイメージを感覚的にはもっていると思いますが、バッジを付けてデータを取ってみた結果、それが正しいことが明らかになったわけです。
コミュニケーションの量が非常に大事であることを、研究結果が示しています。
②チーム全体への「関与」
単純にたくさんコミュニケーションをとればいいわけではなく、「誰とどうコミュニケーションをとるのか」も重要なポイントです。
成果を挙げているチームでは、1対1の直線的なやり取りでなく、複数のメンバーの間に面で広がっているコミュニケーションが起こっているということがわかりました。
全体的にいろんな人とコミュニケーションをとる、つまり、1対1で話すのではなく、組織内でみんなとたくさんコミュニケーションをとっているのです。
この研究結果は、学び進化し続けていくためには行動量・コミュニケーション量に加えて、他者に関わり掛け、全体が混ざり合っていくていくということの重要性も示しています。
③外の世界へと向かう「探索」
成果を出すチームは、チームの中だけで活動するのではなく、自分の組織の外側の情報をとってきています。
外へ行くということと、中でコミュニケーションをとるということはバランスが難しいところではありますが、成果を出すチームは、内側に目を向けつつ、同時に外に出ていくということをやっているのです。
熱量、関与、それを自然に実践できるプログラムだったと思います。
チームビルディングを通して定期的にコミュニケーションの機会を取るもよし、会議前や新入社員が入ってきたタイミングで自分たちでチームビルディングの機会をつくることも大切な時間です。
ついつい業務に関係のないことは後回しにしがちですが、多くの研究からも人間関係の質の向上が成果に結びついているという結果もでています。
今回のクライアントさんのような企業がこれから先増えて、働くがもっとおもしろく、そしてチームで大きな成果を出せる企業が増えていったらいいなと思った一日でした。 弊社ももっと良いプログラムがつくれるよう、精進します!